高1だったころの自分
1993年で私は高1生となりました。
1993年の出来事で印象に残っていることなのですが、実はあまり頭に残っていません。
Jリーグくらいかなと思います、頭の中に残っている言葉が。
それくらいに新しい生活に慣れていくことに必死だったような気がします。
小中と仲良かった友人とも離れて全く新しい環境となった場でしたから、緊張しまくりだったような気がします。
しかし、私はこの時の経験が人見知りをしない自分を形成したとも思っています。
誰とでも気兼ねなく話せるようになったのは若い頃にそういう環境を自ら置いていたことですね。
それはともかく、私の母校は入学式が4月2日でした。
公立高校に通うことになった友人は8日か9日だったと思いますが、私が通った高校は進学校で他の高校よりも一週間早めることで少しでも勉強に差をつけられるということでした。
当時の私は勉強が好きでたくさん勉強ができると思っていたのでとても楽しみでした。
入学式が終わって翌日から授業が始まっていくのですが、最初に躊躇したのは先生方の高圧的な話し方でした。
おそらく先生方はそれを意識した態度ではなかったのかもしれませんが、中学までの授業とは全然違った印象だけははっきりと覚えています。
そして、授業がどんどん進んでいくわけですが、とにかく覚えることが半端なく多くて大変でした。
中学よりも高校の内容の方が高度で楽しいと思っていた私にとっては、とにかく覚える優先の授業が期待外れのものだったのです。
特に英語が私にとって最大の悩みの種でした。
中学までの英文法と英単語も中途半端な状態で高校に入学しているわけですから、覚えても覚えてもついていけないのです。
何度も何度も中学の文法の復習もしていくのですが、独学だけでは本当に大変でした。
英語の英文法をはっきりと理解するのは正直大学生以降です。
大学生になって自分で面白いなと感じるようにできるようになって初めて理解が深まったんですね。
ですから、高校の時の自分にはとにかく覚える覚えるの毎日が苦行でしかなく、不毛な努力も効果が出なかった科目でもあります。
たいていのことは不毛な努力も実を結ぶと思いますが、私にとっての英語はトラウマ的なものでしたよ。
そんな状態の中でも成績はまずまずでした。
そういえば書くのを忘れていましたが、進学校でも私が入ったのは普通科コースでした。
特進コースに入りたかったのですが、当時併願では特進コースには入れなかったので残念な思いをしていました。
しかし、普通科の中でも選抜コースがあって、私はそのクラスにいました。
50名近くの生徒がいるクラスで、私の成績は12位ほどでした。
進学校ですから成績の順位が出てくるんですね。
それでも当時の私はこの順位で序列を感じるようにもなりました。
自分の立ち位置はここで、それ以上には勝てない相手がいるというような感じにとらわれてしまうんですね。
今の私であれば頑張れば1位になれるという気持ちにもなっていたと思いますが、当時の私には序列確定だったのです。
ということで自分の生徒さんにはそうなってもらいたくないので、勉強以外にもモチベーションが上がるような話をするようにしています。
努力すれば勝てるチャンスが増えて確率も上がるということと、自分には力があるということも教えたいんです。
当時の自分にはそんなコーチがいるわけもないので、その場に落ち着いてしまうのです。
かなりもったいないことをしていると思います。
2学期、3学期と高校生活にも慣れていくわけですが、中学生の頃と違う点は高校の頃の友人とは気の合う仲間意識というものを持つようになったことと、勉強が嫌いになっていったという点です。
小中の友人とは違って高校の友人とは40歳以上になった今でも会う本当に気の合う仲間です。
これは本当にこの高校を選んでよかったと思える点ですね。
また、男子校だったことも影響があるかもしれません。
何でも好きなことを好きなように話せていたことが自分にとって大変ありがたい環境でしたし、気を遣うということが本当にありませんでした。
今思えばそれぞれの個性を偏見無く共有できた最高の環境でしたね。
そして、勉強に関しては習慣づいていた家での学習もどんどんやらなくなっていきました。
面白さよりも覚えること・義務感が優先した取り組みに対して反発するようになっていく自分がいました。
このことも影響して私の授業や仕事の取り組みは面白さを前提にしています。
何事も面白いと思えなければ継続できませんし、とにかく自分に嘘を付いてまで勉強も仕事も取り組めないのです。
ですから勉強が面白いと思えない授業は私もしたくありませんし、生徒さんにも極力そのような時間をとってもらいたくありません。
受験となれば話は別かもしれませんが、それでも前提は面白いと思うことだと思っています。
私の今の概念は高校の時に形成されたと言っても過言ではありません。
そして、さらに私の価値観を変えていくことになる出来事が高2で起こるのですが、その話はまた次回に。